4.阿闍羅山安山岩Ⅷ)(あじゃらやまあんざんがん)

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 岩井(1965)の命名によるが、ここでは村岡・長谷(1990)の再定義による。模式地は、大鰐町南東方の阿闍羅山。岩相は、安山岩溶岩と降下火砕物とから成る。安山岩溶岩は斑晶(はんしょう)*10量が極めて多く、斑晶石英を若干含むこと、斑晶紫蘇輝石には反応縁*11がないこと、石基*12に紫蘇輝石を含むことなどの特徴及び化学組成からカルクアルカリ岩系*13に属する。降下火砕物は、下部の約3mが径1~200cm大の安山岩火山弾*14やスコリア*15から成り、上部の3mは、粒径が5mm程度にそろったスコリア・軽石・異質礫などから成る。層厚は、安山岩溶岩が100~150m、降下火砕物が約6m。
 備考:岩井(1965)の阿闍羅山安山岩部層及び北村ほか(1972)の阿闍羅山安山岩の一部に相当する。