20.折紙沢層Ⅷ)(おりがみざわそう)

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 村岡・長谷(1990)の命名による。模式地は、大鰐町折紙から上流の折紙沢沿い。折紙沢周辺に広く分布し、居土の南から堂ヶ平山南西まで連続する。岩相は、主としてデイサイト*2質の溶岩と凝灰岩から成り、まれにシルト岩を挟む。デイサイト溶岩は大きく上下2つに分けられる。下部の溶岩は、長径0.5~3mm大の斜長石斑晶様と、長径1cm大の淡緑色杏仁状孔隙が散点する。上部の溶岩は、淡桃色を帯びた灰白色のガラス質基質中に流理構造*37が顕著である。また、径2mm大の球顆が多数発達する。デイサイト凝灰岩は固結度が高く淡緑色を呈し、0.5~1㎜大の斑晶及び硬質頁岩の岩片、ガラス片を多量に含む。層厚は310m。
 備考:岩井(1965)の折紙層、小高ほか(1970)の早瀬森層の一部に相当する。