24.黒石沢層※Ⅱ)(くろいしざわそう)

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 斎藤(1951)の命名による。模式地は、秋田県北秋田郡藤里村黒石沢流域及び相馬村関ヶ平南西。深山沢や中泊沢の下流部域、及び編笠森付近の大和沢西部に分布する。岩相は、安山岩火山礫凝灰岩を主とし、流紋岩溶岩・安山岩凝灰岩・安山岩凝灰角礫岩・酸性火山礫凝灰岩・玄武岩質火山礫凝灰岩・泥岩・砂岩・含礫火山礫凝灰岩及び頁岩を挟む。本層からは、阿仁合型植物化石群、台島型植物化石群及び貝化石を産する。なお、弘前市一野渡付近に分布する本層からは、Chlamys kaneharai (Yokoyama)、 Dosinia kaneharai (Yokoyama)を産する(大沢,1962)。下位の先新第三系を不整合に覆うが、一部では断層で接する。一野渡鉱山の鉱床はこの地層中に胚胎する。層厚は150~450m(藤倉川流域では240m)。
 備考:北村ほか(1972)の藤倉川層上部及び砂子瀬層下部に相当する。