目次
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新編弘前市史 資料編1(考古編)
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第2章 旧石器・縄文・弥生
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第2節 縄文時代
2.東北地方における土器の出現
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東北地方における最古の土器の発見は、前述のように、柏倉亮吉・加藤稔により実施された山形県東置賜郡高畠町に所在する日向洞穴の調査からである。当時、最古と考えられていた貝殻文土器を越える古い形式の土器が次々に発見され、土器の最終的な出土は爪形文と隆線文土器に到達した
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。その後、この種の土器は同県下の洞穴並びに岩陰遺跡から続々と発見されるにいたり
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、山形県が東北地方のみならず、東日本における土器発祥地的な観を呈していたのである。