弘前藩は、江戸に多くの屋敷を構えていた。その他にも大阪や京都、敦賀などにも屋敷があったのである。その中で江戸においては、「上屋敷」から「中屋敷」、「下屋敷」があり、さらに浜屋敷や亀戸屋敷などの「御抱屋敷」についても知ることができる。
ここではそれらの屋敷より、絵図面が与えられたものを紹介することにして、神田小川町の上屋敷と本所(二つ目)の上屋敷、それに柳原の中屋敷と浜屋敷とについて、簡単に触れる程度にしておくものである。
弘前藩の江戸屋敷の移動については、『津軽史』第四巻において、上屋敷や中屋敷について詳しく述べられている。