目次
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新編弘前市史 資料編3(近世編2)
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第8章 藩政期の宗教と信仰
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第四節 寺社建築
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二 神社建築
●猿賀神社 本殿 尾上町大字猿賀字石林--県重宝
1365 ~ 1365 / 1627ページ
この神社の創立については、古代にまで遡る伝承も伝えられており、中世を通して信仰され、近世においても、津軽家の祈願所となるなど、周辺の人々の篤い信仰に支えられてきた神社である。
素木造の簡素な社殿であるが、その規模は大きく、梁間三間の流造という形であり、形式的にも珍しいもので、文政九年(一八二六)の建造になるものである。
近世においては、拝殿のような空間も含まれていたと考えられるが、一般的な形式である「前室付き流造」とはなっておらず、県内の近世神社建築を考える上で、欠くことのできない建築である。
図32 猿賀神社本殿平面図