忘梅


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和哥は定家西行に風情あらたまり
連歌は応安の式に定る誹諧は漸百年
に及ふ其実に盛なることは十とせ余
にや侍らん然らは誰をさして古人と云
何を求てか古風をしたはん爰に江左氏
尚白は我師芭蕉の門に入て其風皮
膚に通り其雫心骨に染て終に
幽を探り神に入然も是を業とする
 
にはあらす家父道を伝へて杏実を
拾ひ薬欄に培てすてに功国を医す
自も猶泉石煙霞の病にたえす舌た
たれ口まかりて黶となり溜とかた
まりし風雲の病を治る事美子か
良薬にひとし今年集を撰ひ根を
辛崎の一松に詫して忘梅といふかの
湘臣が汨羅の辺に梅を忘れ今湖
 

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南の汀に梅を挙て武蔵野の遠きさ
かひまてほの匂はせけるに
わすれ梅忘れぬ人の便り哉
と其角何某が許より云をこせたり誠
               に
うとき歓しき名を留て忘ぬ人の情
をみんことも是にしく物なからましとや
元禄五年孟春日      千那
 
 
忘梅集 上
  梅 若菜
梅か香やしらゝおちくほ京太郎  芭蕉
なつかしき枝のさけめや梅の花  其角
たつに咲横につほむやむめの花  尚白
鼠色に成まて梅の匂ひかな  丹野