木造俊乗上人坐像
【指定区分】 | 国指定 |
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【種別】 | 彫刻 |
【所在地】 | 富永 |
【指定年月日】 | 明治45年2月8日 |
解説
鎌倉初期肖像彫刻の傑作である。俊乗坊重源は、鎌倉初期に奈良東大寺の再興を成し遂げた名僧で、建仁2年(1202)頃に東大寺の伊賀別所として新大仏寺を創建した。像容は、僧頭老痩の温容で眼は玉眼、体は黄灰青色の僧衣の上に淡赤色の袈裟を着ている。両手は身前に合わせて印を結び、足は結跏趺坐している。唇を真一文字に結び、喉仏が前に突き出る表情など、意志の強固さが如実に表現されている。昭和12年(1937)の修理において、頭中に素彫の小仏像数体、数個の数珠顆、小石などが納入されているのが確認されている。