旧上野市庁舎

旧上野市庁舎
テーマ伊賀の近代建築
見どころ・解説 上野丸之内にあり、長らく市役所として親しまれてきたこの建物は、昭和39年(1964)に竣工しました。設計は20世紀の三大建築家ル・コルビジュエに師事した坂倉準三によるもので、旧上野市庁舎はじめ、上野西小学校体育館、白鳳公園レストハウスなどとともに公共建築群として設計・建設されました。これらは背後の上野公園の景観とも調和するよう低層で建てられたのが特徴です。
 旧上野市庁舎は、段差のある地形を生かし、南側は2階、北側は中2階を含めた3階建てとなっています。外観はコンクリートの打ち放ちの柱と梁が特徴的で、南・北側は軒が大きく張り出し、その下はピロティとなっています。
 内部は、高い天井と3階へつながる特徴的な階段があり、やや進むと高い天井と水平連続窓で確保された採光により、明るく広々とした南側の空間と、地形を生かしたスキップフロアの中2階があります。最上階には2つの中庭とそれを巡る回廊状の廊下、その外側に配置された執務室で構成されます。ラワン材を用いた明るい外壁で、落ち着いた静かな空間となっています。
 旧上野市庁舎は、旧城下町の都市景観にあわせた近代建築群の代表例として、日本の20世紀遺産20選に選ばれています。
所在地
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現況写真・図面
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附建築関係図面