114 焼ノ正遺跡

1.焼ノ正遺跡遠景

1.焼ノ正遺跡遠景

2.銅戈鋳型

2.銅戈鋳型


 飯塚市立岩に所在する。立岩丘陵の西側縁辺部である標高32mの位置に立地する。
 本遺跡は、昭和9・10年の県立嘉穂高等女学校(現在の県立嘉穂東高等学校)の敷地整地工事中に発見された。遺跡は緩やかな丘陵斜面上に立地していたとされている。多量の弥生土器、石器(石剣・石戈・石鎌等)が出土した他に成人用及び小児用の接口式甕棺墓が確認されている。その際に銅戈の鋳型片が採集された。鋳型は砂岩製で、上部及び下半部を欠損しており、現長12cm、幅2.8cm、厚さ2.8cmを測る。砥石として再利用されており、裏面は砥がれて原形を失っている。表面に鋳造面を残しており、鎬の部分の形状、法量から中細銅戈の鋳型と推定される。この鋳型片は、昭和62年に飯塚市指定有形文化財になっている。
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