1.1号墳 全景(前方部から)
2.1号墳 遺物出土状況(後円部)
飯塚市平塚に所在し、標高約53mの低丘陵上に立地する古墳群である。ホーケントウ古墳群は、1号墳(前方後円墳)と2号墳(円墳)で形成されている。この古墳群の周辺には王塚古墳(桂川町)、天神山古墳(桂川町)といった前方後円墳が多く所在しており、古墳時代をとおして首長墳が築造された地域である。ホーケントウ1号墳もこれら首長墳群を構成する古墳のひとつとして重要である。
1号墳は、後円部の頂部に江戸時代後期の宝筐印塔があり、当古墳群の名称の由来ともなっている。平成28年度より飯塚市教育委員会が調査を実施し、古墳の規模・構造などが分かってきている。墳丘規模は全長53m、後円部径34m、前方部幅約30mで、前方後円墳形に廻る周溝を有することが明らかとなっている。周溝内に落ち込んだ形で埴輪片が多く出土している。埋葬主体部については不明。築造時期については古墳時代後期と考えられるが、詳細については今後の調査に期待される。
2号墳は、1号墳の西約30mの同一丘陵の先端付近に所在している。円墳で、埋葬主体部は全壊である。平成28年度に飯塚市教育委員会が墳丘の測量調査を実施した。墳丘規模は、現況で墳径約20m、高さ約3mを測る。現況地形から判断すると、周溝を有する可能性も考えられる。周辺では埴輪も採集できる。埋葬主体部であったと想定される石室部分は、すべて石材が抜かれ窪んでいるが、この窪地のから判断するとかなりの規模の石室があったのではないかと推測される。築造時期は不明である
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