1.遠景
2.宿場現況
3.恵比寿像
4.内野の大イチョウ
飯塚市内野に所在する。内野宿は冷水峠の麓で、穂波川により開析された谷底平野のやや微高地(標高約80m)を中心に立地している。長崎街道の宿場のひとつで、その町建ては慶長17年とされる。
宿場は東構口から西構口まで約470mで、その両構口間を街道が南北に走り、その中間地点から西側に御茶屋へと向かう道が延びている。そのため町並みは、この三叉路を中心に三方向に広がりをみせている。三叉路の北側を下町、南側を上町、西側を小路と現在でも呼んでいる。両構口から宿場内に入って100m程度進むと道がやや屈曲しており、見通しが利かない構造となっている。三叉路付近の街道筋には町茶屋として薩摩屋(中茶屋)と長崎屋(下茶屋、現在の建物は明治後期の建築)が近接して位置している。その他に宿場内には、酒造業を営んでいた松屋(主屋は江戸時代後期の建築)、板場を営んでいたと云われる小倉屋(現在の建物は明治時代後期の建築)などの町屋、宿場のシンボル的な存在となっている内野の大イチョウ(福岡県指定天然記念物)、道沿いには水路や石造恵比須碑などが残っており、往時の面影を偲ばせている。
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