1.コンクリート製蓋・煉瓦積台座
2.八角形煙突台
3.給水ポンプ座
飯塚市目尾に所在する。目尾炭坑跡は、杉山徳三郎が明治14年に筑豊で初めて蒸気機関による排水に成功した炭坑である。そのため、目尾炭坑跡は筑豊炭田における採炭技術向上の道を開き、近代化の先駆けともなった重要な炭坑として位置づけられる。平成20~27年度にかけて飯塚市教育委員会が発掘調査を実施した。
調査により、杉山が排水に成功した竪坑を覆うコンクリート製蓋とその竪坑から出る排気を外に出すための扇風機等を設置した煉瓦積台座、その他に給水ポンプ座や平面円形や平面八角形を呈する煙突基礎などが確認された。
わが国を代表する炭田である筑豊炭田の主要な遺跡として、目尾炭坑跡とともに三井田川鉱業所伊田坑跡(田川市)、旧筑豊石炭鉱業組合直方会議所及び救護練習所模擬坑道が、「筑豊炭田遺跡群」として平成30年に国指定史跡になっている。
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