目次
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水海道市史 上巻
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第二編 原始・古代の水海道地方
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第三章 遺跡各説
4 築地(ついじ)貝塚
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水海道市大輪町築地地内に存する地点貝塚である。
昭和三八年に慶応大学の清水潤三氏等によって行われた、いわゆる築地遺跡の発掘現場の東方に位置し、鬼怒川に面して東方に延びる半島状の台地の先端部斜面に、これまでに二か所確認されているが小規模である。
貝類はヤマトシジミやカキ等であるが、土器片の量は少ない。貝塚周辺の崖面より、表裏に貝殻条痕文をもつ茅山式土器片の出土があり、戦前の発掘報告(「貝柄山貝塚」『古代文化』昭和一七年)にみられるように縄文早期の地点貝塚群があったことを推測させる。
築地貝塚出土土器
築地貝塚