Ⅴ-2表 田の草取り |
1番草取り | 草取り仕舞 | |
天保 8年 | 6月15日 | 7月 9日 |
9年 | 5月22日 | 6月22日 |
10年 | 5月22日 | 7月 2日 |
11年 | 6月11日 | 8月 5日 |
12年 | 5月16日 | 6月10日 |
この田の草取りは藻草などの水草が稲の成育の障害になるので、夏土用の暑いなか田に這いつくばり、両手で草を搔きむしりとって泥の中に押し込んだものである。この仕事が稲の手入れ作業のうちで最も辛いものであったといわれてきた。
稲が人の腰位まで成育する頃になると、稲に混じる雑草の稗を見分けて抜き取る「稗抜き」も大切な仕事であったし、二番草の前後に成育を促すために、搾粕や干鰯などの金肥や溜肥を施した。
水の管理も水稲栽培では欠かすことができない仕事であった。これを野回りといって水の過不足を見てまわり、田が干上がっている場合には「水掛け」といい、スイコウ(水行)や足踏み水車を使って堀から水を汲み上げたりもした。