《日本をわかせた世界のスーパーチームが来日》


 ユニセフ協会の呼びかけで世界の2強といわれるオーストラリア代表ワラビーズとニュージーランド代表オールブラックスが2000(平成12)年の10月と11月に相次いで来日。ワラビーズは会長招待XVと10月28日に、オールブラックスは11月3日にパシフィックバーバリアンズと、チャリティーマッチを行い、会場の秩父宮ラグビー場は満員の観衆で埋まった。旱魃に苦しむ北東アフリカのこどもたちへの募金活動にオーストラリア代表ワラビーズとニュージーランド代表オールブラックスが賛同して実現したもの。試合はワラビーズが64-13、オールブラックスが50-10でそれぞれ快勝したが、日本のファンはいまをときめくワラビーズのロック、ジョン・イールズ主将や、オールブラックスのWTBジョナ・ロムーらスーパースターたちのパワーあふれるプレーを十二分に楽しんだ。
写真・図表
秩父宮ラグビー場で「ウォークライ」を披露するオールブラックス。チャリティーゲーム出場のため来日した。

 またイングランド・プレミアシップ所属のサラセンズが2002(平成14)年、ニューカッスル・ファルコンズが2005(平成17)年の8月にそれぞれ来日。ナショナル代表とはまた一味違うプロチームそれぞれの個性的なラグビーを披露した。25日のサラセンズの相手は2001年度日本選手権優勝のサントリーケンブリッジ大学留学を終えた岩淵健輔を右のWTBに起用するなど、話題とサービスいっぱいのナイトゲームだったが、試合はサラセンズが61-42で勝った。
 次にプレミアシップ所属のプロチームとして来日したのが、日本でもおなじみの元イングランド代表SO、ロブ・アンドリュー率いるニューカッスル・ファルコンズ。このチームもスター選手にはこと欠かない。残念ながら2003年W杯スーパーヒーロー、SOジョニー・ウイルキンソンの勇姿を20日(国立競技場)のナイトゲームでは見ることができなかったが、日本のファンは元ウェールズ主将のコリン・チャービス、元豪州代表のマシュゥー・バークら世界の技と力を存分にエンジョイすることができた。試合はファルコンズがNECを73-6の大差で圧勝したが、23日(豊田スタジアム)のトヨタ自動車との第2戦は29-24の1ゴール差でトヨタ自動車が一矢を報い、対戦成績を1勝1敗の互角に持ち込んだ。季節はずれの招待試合とはいえ日本のファンにとっては楽しい真夏のナイトゲームだったといえる。
写真・図表
2002年来日の英プレミアシップの強豪サラセンズ、試合前の記念撮影(国立競技場)