《トップリーグの元年の成果》


 平成15年9月13日ジャパンラグビートップリーグ開幕戦が国立競技場で35,000人の観衆を向かえ、それまでの社会人ラグビーを引っ張ってきた両雄「神戸製鋼コベルコスティーラーズ対サントリーサンゴリアス」というカードで行われた。
 トップリーグ元年初代王者を手にしたのは神戸製鋼コベルコスティーラーズ。全勝チームが存在せず、優勝の神戸製鋼も9勝2敗という成績での激しい優勝争いでの栄冠となった。
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 また、トップ8トーナメント「マイクロソフトカップ」の初代王者はNECグリーンロケッツ。リーグ戦成績6位のチームがトーナメント戦を制した。
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 トップリーグの設立以来、全国社会人大会時代のような100点ゲームがなくなり、さらには全勝するチームがいないほど、上位と下位の差がない白熱した接戦の多いラグビーリーグとなった。
 「リーグ戦」「トーナメント戦」この2つの大会の導入により、トップチームの試合数は飛躍的に増加。従来の社会人大会時代には、地域リーグ7試合と、全国大会進出の際に3〜5試合を加えた最大でも12試合程度となっていた。
 また、全国大会ではグループリーグとトーナメントというワールドカップ方式が定着しており、強豪チーム同士の対戦が組み合わせにより決められ、人気チーム同士の「ファンが見たいゲーム」がなかなか実現できない事情もあった。
 トップリーグ設立に伴い国内の強豪チーム同士の試合が確実に増え、懸念されていた試合経験の少なさという点が改善。更に、諸外国を代表するトッププレーヤー達がトップリーグに参加することで相乗的にプレーヤーの質も高められた。トップ選手・トップチーム同士による切磋琢磨により、確実にプレー水準が高まったといえる。
 さらに、リーグ戦総当りという仕組みは、「ラグビーファンの期待するカード」を実現させ、総則に定める『「感動を呼ぶ白熱したレベルの高いゲーム」を数多く実施することで、より多くのファンがラグビーを楽しめる環境を提供する』の達成を支えている。