この大会を通じて明らかになってきたJWC
日本代表が内包する問題点を列挙すると、チーム創りが短期促成型、それ故のチーム内のコミュニケーション不足(各自の為すべき点の確認等)によるチームの一体化の遅れ、意思疎通の不完全さや国内における公式試合経験数の少なさなどが挙げられる。そして、現状の大学ラグビー中心から脱皮すべくJWC
日本代表への大学の協力関係促進が必須であり、国際試合と国内試合におけるプレッシャーの相違についての認識の重要性、即ちプロ選手の多い海外チームのハイ・プレッシャーにより、国内試合でのプレイゾーン(Comfortable Zone)の否定を基に、集中力不足と国際試合への不安(⇒解消はチーム力向上に直結)や一部の選手について選手自身の国内試合での満足度が高く、更に国際的観点に立った成長へのチャレンジ精神が希薄であるなどの問題が明らかになった。更に、ゲーム分析等の情報受け皿・活用の基本的教育の未熟さも指摘された。
一方、JWC
日本代表が6ネーションズや3ネーションズの代表と互角に戦うには多くの課題が浮き彫りとなった。それらは、国際的ゲーム感覚の醸成(経験・強化)、国際試合でのチーム力向上(海外の強さに対抗)、国際試合でのゲーム創り(駆引き等)、コアメンバー中心にチーム力の形成(チームの一体化)や「考える力」の育成および「国際力」の養成等々が挙げられる。