予選プールで3戦3敗の4位となった日本は9〜12位決定戦に回り、2敗を記し、12位で大会を終了した。このシーズンは、日本協会としても強化の過度期となった。サンウルブズが発足し、シーズンスタートしたが、日本代表監督が契約上、不在であり、U20ヘッドコーチがアジアラグビーチャンピオンシップ(ARC)の監督を代行することになった。結果的に、ARCにU20の監督、コーチ、スタッフが携わることになっただけでなく、数名の選手(特に、リーダー陣)らが、U20の強化活動がほとんどできなかったことが致命的な課題となった。
実質的にU20代表チームとしての強化が大幅におくれ、U20の単体チームとして強化活動をすることができず、本大会にいくことになった。イングランド到着早々、スコットランドとの合同練習を実施し、ユニット練習、アタック&ディフェンスではトライ数では上回る結果を出すことができた。
一回戦は、南アフリカと前半優勢に戦ったものの、後半、アンストラクチャーの状況から連続してトライを奪われ、逆転された。セットプレー、コンタクトの場面では十分に手応えを感じた。その後、フランス、アルゼンチンとの戦いも、序盤は常にリードを奪えるものの後半に敵の対応力に突き放される展開となった。結果、下位グループでのトーナメントに進んだ。
予選の反省を踏まえ、順位決定戦では、フランスとイタリアと戦ったが、FWの密集戦、セットプレーでは優位に立てたものの、キックの処理、攻守の切り替えで、不利な状況に追い込まれ、惜しくも敗戦が続いた。選手らはリーダーを中心に、自分たちで課題を乗り越えようとする自律性は高まった。コーチ、スタッフもハードワークを継続したが、数名は体力的、メンタル的にもタフになりきれず、脱落者が出た。結果として、チャンピオンシップから降格した。ワールドラグビーの関係者からも、ARCとの並行活動による日本代表の準備不足に対しては、厳しい指摘を受けた。
2016年 | プール戦 | 最終戦 | |||
U20代表 | 南アフリカ | フランス | アルゼンチン | フランス | イタリア |
試合日 | 6月7日 | 6月11日 | 6月15日 | 6月20日 | 6月25日 |
試合会場 | Manchester City Academy Stadium | AJ Bell Stadium | AJ Bell Stadium | AJ Bell Stadium | Manchester City Academy Stadium |
試合結果 (前半) | 19-59 (19-14) | 14-46 (7-17) | 20-39 (13-15) | 27-41 (17-17) | 17-41 (10-20) |
(中竹、蓮沼、薫田)