ラグビー7人制が、リオ五輪よりオリンピック種目になった事を受け、高校でも、本格的に7人制に取り組まなければならないという事となりましました。それまで、部員が、15人に満たないチームから、ブロックごとに選抜チームを組み、7人制全国大会と称し、東京で実施されていた大会を発展的解消し、トップチームによる全国大会を実施することになりました。日程、出場チーム数、予算確保等を検討し、日本協会に提案、承認頂き、実施に向けての準備に入りました。そんな折、森前会長のご尽力により、アシックス様にメインスポンサーとして、協賛していただく事になりました。当初、少ない予算で、細々と始めるつもりだった大会が、一躍、オリンピックを目指す注目の大会となりました。アシックス様には、誠に感謝に堪えません。
アシックスカップ全国高等学校7人制ラグビーフットボール大会と大会名も決定し、各都道府県で、予選を実施し、代表47チームと開催県プラス1チームの48チームによる本格的な日本1を決める大会となりました。1日目各グループ3チームによる予選リーグ、2日目、カップ、プレート、ボウルのトーナメントを実施する事になりました。これは、第五回まで、変わっていません。ただ、第二回よりプラス1の枠は、前年度優勝チームの県に与えられる事になりました。
第1回は、2014年7月海の日の3連休を利用し、菅平での実施となりました。オリンピックを目指すという事もあり、アシックス様のご協力により浜口親子に講演会もお願いしました。このように、大々的に始まった第1回大会ですが、トラブル続きの大変な大会となりました。初日、終了間際に雷雨による中断、残りのゲームを翌日に持ち越し、関係者は、スケジュール調整に苦慮する事になりました。2日目、昼飯の弁当が原因で、食中毒が発生し、他の宿泊者も含め、診療所が患者で、ごった返すという状況になりました。出場チームでも、最終日、棄権するチーム、ギリギリの人数で試合するチームと、またも試合日程の調整で、苦労する事になりました。
従来、サニアパークで、同時期に実施されていたジュニアジャンボリ―との日程調整の大変さ、地元長野県がコベルコカップとアシックスカップ両方には、役員を出せないという事で、東京、埼玉、群馬、新潟から役員、補助員を派遣するという無理な大会運営、第1回のトラブルもあり、第3、4回は、東京で夕刻からのナイター開催という事になりました。しかし、会場が、江戸川区、江東区、葛飾区と分散してしまう事による運営の大変さ、暑さ対策は、十分に配慮しましたが、日本協会からの指導もあり、第5回は、再度、菅平に戻し、実施し現在に至ります。ただ、日程は、ジュニアジャンボリ―との重複を避け、7月の最終の土日を使う事になりました。
このように、第5回まで、会場、日程、大会運営等で紆余曲折を繰り返しているアシックスカップですが、今後も検討、工夫を重ね、選手、チームにとって、よりよい大会にしていきたいと考えています。最後に、第5回までの、各グループ優勝チームを報告しておきます。
(全国高等学校体育連盟ラグビーフットボール専門部顧問 石渡利昭)
カップ優勝 | カップ準優勝 | プレート優勝 | ボウル優勝 | 開催場所 | |
第1回 平成26年 | 東福岡 | 御所実業 | 国学院栃木 | 秋田工業 | 菅平 |
第2回 平成27年 | 東海大仰星 | 京都成章 | 佐賀工業 | 三本木農業 | 東京 |
第3回 平成28年 | 東福岡 | 伏見工業・ 京都工学院 | 桐蔭学園 | 常翔学園 | 東京 |
第4回 平成29年 | 東福岡 | 京都成章 | 尾道 | 長崎北 | 菅平 |
第5回 平成30年 | 流経大柏 | 東海大大阪 仰星 | 徳島城東・ 石見智翠館 ※両校優勝 | 日本航空石川 | 菅平 |