表-1 2008年から2017年 ルール改正内容西暦 | ルール改正の内容 |
2008年 | 1.競技規則の改訂 |
| スクラムシーケンスを4段階(クラウチ・タッチ・ポーズ・エンゲージ)に変更。 |
2.試験的実施ルールELV(Experimental Law Variations) |
| 以下の13項目を試行する。 |
| (1)第6条 マッチオフィシャル |
| アシスタントレフリーとしてレフリーの補佐 |
| (2)第17条 モール |
| ① 頭と肩を腰よりも低くしてはならないという条項削除 |
| ② モールを引き倒して防御することができる。 |
| (3)第19条 ラインアウトとスローイン |
| ① 自陣の22メートル区域内にボールを戻し、そのボールをキックして直接タッチになった場合、地域獲得は認められない。 |
| ② クイックスローインは、ゴールラインに平行か、自陣のゴールラインの方向に向かって投げ入れることができる。 |
| ③ ラインアウトに参加する人数に制限を設けない。 |
| ④ ラインアウトのレシーバーは、ラインアウトから2メートル離れなければならない。 |
| ⑤ ボールをスローインするプレーヤーの相手側のプレーヤーは、5メートルラインから2メートル離れなければならない。 |
| ⑥ ボールがスローインされる前にジャンパーに対してプレグリップすることができる。 |
| ⑦ ラインアウトプレーヤーのリフティングを認める。 |
| (4)第20条 スクラム |
| ① オフサイドラインは、スクラムの最後尾の位置から5メートル後方に設定する。 |
| ②.スクラムハーフのオフサイドラインを特定する。 |
| (5)第22条 インゴール コーナー/フラッグポスト |
| コーナーポストは、ボールがポストに触れながらグラウンディングされたときを除き、タッチインゴールの対象とはみなされない。 |
3.ルーリング(2件、ELVルーリング5件) |
2009年 | 1.競技規則の改訂 |
| (1)第3条ノンコンテストスクラムにおける主催者への報告について規定を追加 |
| (2)第10条危険タックル(ハイタックル、リフトタックル及び対地面に打ち付けるタックル)の詳細を追記。 |
| (3)第15条タックラー及び立ったままでいるプレーヤーの行為について追記。 |
| (4)第17条モールの継続について補足追記。 |
| (5)第19条タッチ外(片足もしくは両足がタッチ外)のプレーヤーのが競技区域内で動いているボール、もしくは止まっているボールの取り扱いについて追記。(22条インゴールも同様) |
| (6)下記の3項目が競技規則に導入され、管轄協会が大会で都度採用決定することとなった。 |
| ① 自由入替制(Rolling Substitutions)を実施することができる。 |
| ② 最大15分間までハーフタイムを設けることができる。 |
| ③ 19歳未満のスクラムに関する競技規則を実施することができる。 |
| (7)ELV10項目のの本採用 |
| ① 第6条マッチオフィシャル |
| アシスタントレフリーの区分と役割 |
| ② 第19条ラインアウトとスローイン |
| a.自陣の22メートル区域内にボールの持ち込みは、キックして直接タッチになった場合、地域獲得は認められない。 |
| b.クイックスローインの投げ入れ(ゴールラインに平行か、自陣のゴールラインの方向) |
| c.ラインアウトのレシーバーの位置 |
| d.ボールをスローインする相手側のプレーヤーの配置と位置 |
| e.ラインアウトでのジャンパーに対するプレグリップとリフティング |
| ③ 第20条スクラム |
| a.オフサイドラインをスクラムの最後尾の足の位置から5メートル後方に設定する。 |
| ④ 第22条インゴール コーナー/フラッグポスト |
| a.コーナーポストは、タッチインゴールの対象とはみなされない。 |
2.ルーリング(8件) |
2010年 | 1.競技規則の改訂 |
| (1)第3条 プレーヤーの人数 |
| ① 交替・入替の人数が8名、フロントロー3名の場合の記載追記。 |
| ② 各協会に適用を委ねられる特別ルールを追記。 |
| 自由入替制、指名人数23名、適切に訓練を受けたフロントローの記載及びノンコンテストスクラムの対応 |
| (2)第10条 不正なプレー |
| ラック、モール及びボールを持っていない相手プレーヤーにチャージをしてはいけない。 |
| (3)第16条 ラック |
| タックル後にラックが形成される前に立っている状態でボールに手を置いている場合はラックハンドの反則ではない。 |
| (4)7人制競技規則 |
| ハーフタイム後のサイドの交換は2分以内。 |
2.ルーリング(3件) |
2011年 | RWC2011(ニュージーランド大会) |
1.競技規則の改訂 |
| (1)第5条 試合時間 |
| ハーフタイムは15分以内とする。 |
| (2)第18条 マーク |
| マークの地点がインゴールの場合、キックはゴールラインから5メートル、マークを通る線上で行う。 |
| (3)第21条 ペナルティー、フリーキック |
| インゴール内でPK,FKが与えられる場合、マークはフィールドオブプレー内ゴールラインから5メートル、反則の起こった地点に相対する地点である。 |
2.ルーリング(3件) |
2012年 | 1.競技規則の改訂 |
| 変更なし |
2.世界的試験実施ルール |
| (1)第16条 ラック |
| ラックの後方にボールにあり、レフリーが「ユーズイット」と警告してから5秒以内にボールを動かさなければならない。 |
| (2)第19条 タッチ及びラインアウト |
| ① クイックスローイン |
| プレーヤーは、ラインオブタッチ(ラインアウトを形成する場所)とそのプレーヤー側のゴールラインとの間のフィールドオブプレーの外側からであれば、どこからでもボールを投げ入れることができる。 |
| ② 投げ入れる側 |
| ボールがノックオンからタッチになった場合、反則をしなかった側には、ボールがタッチラインを越えた地点でのラインアウト、または、ノックオンが起こった場所でのスクラムの選択肢が与えられる。反則をしなかった側は、クイックスローインを行うこともできる。 |
| (3)第21条 ペナルティキックおよびフリーキックにおける制限 |
| ラインアウトへの変更:ラインアウトでペナルティキックまたはフリーキックを与えられたチームは、さらなるラインアウトを選択し、ボールを入れることができる。(スクラムへの変更に追加) |
| (4)コンバージョンキックは、トライが与えられた時点から1分半以内に行われなければならない。 |
| (5)TMO職務範囲 |
| フィールドオブプレー内でのトライにつながる事がら及びフィールドオブプレー内での不正なプレーに対するTMOの職務範囲を広げる。 |
| (6)テストマッチにおいて、交替プレーヤーを最大8名まで指定することを認める試験運用。 |
| (7)7人制競技規則で交替/入替えのプレーヤーを最大5名まで指定できるようにする。 |
3.ルーリング(3件) |
2013年 | 1.競技規則の改訂 |
| 変更なし |
2.10人制競技規則の掲載 |
3.試験実施ルールの競技規則 |
| (1)第4条プレーヤーの服装 |
| ① GPS装置の着用が可能。 |
| ② 女性プレーヤーはタイツの着用が可能。 |
| (2)第20条 スクラム |
| スクラムシークエンスを3段階(クラウチ、タッチ、セット)に変更する。 |
4.ルーリング(1件) |
2014年 | 1.競技規則の改訂及び試験実施ルールの競技規則への追記。 |
| (1) 第3条 プレーヤーの人数 |
| ① 交替/入替えのプレーヤーの数は8名以内とする 。それに関連する項目を追記、変更。 |
| ② 試験実施ルール:頭部外傷の評価に関する一時交替の規定追記。 |
| (2)第4条 プレーヤーの服装 |
| 女性用に特に追加着用を認めるものを追記。 |
| (3)第6条 マッチオフィシャル |
| 試験実施ルール:TMOの役割に関する詳細を競技規則に追記。 |
| (4)第9条 コンバージョンキック |
| トライが与えられた時点から1分30秒(90秒)以内にキックを行われなければならない。 |
| (5)第12条 ノックオンまたはスローフォワード |
| ノックオンまたはスローフォワードしたボールがタッチに出た場合ボールが、ノックオンまたはスローフォワードによりタッチに出た場合、反則をしなかった側に、ボールがタッチラインを越えた地点でのラインアウト、または、ノックオンあるいはスローフォワードが起きた場所でのスクラム、または、クイックスローインの選択肢が与えられる。 |
| (6)第16条 ラック |
| ラックにおいて、一方のチームによってボールが明らかに獲得され、ボールがプレー可能となったら、レフリーは「ユーズイット」とコールし、その後5秒以内に、ボールがプレーされなければならない。5秒以内にボールがプレーされなかった場合、レフリーはスクラムを命じ、ラックにおいてボールを保持していなかったチームが、ボールを投入する |
| (7)第20条 スクラム |
| 試験実施ルール:スクラムの形成(クラウチ、バインド、セットの3段階シーケンスの詳細を追記。 |
| (8)第21条 ペナルティキック及びフリーキック |
| ① ラインアウトへの変更ラインアウトでペナルティキックまたはフリーキックを与えられたチームは、さらなるラインアウトを選択し、ボールを入れることができる。(スクラムへの変更に追加)。 |
| ② フリーキックを与えられたチームは、ボールが次にデッドになるか、相手側プレーヤーがボールをプレーするか、相手側プレーヤーによるボールキャリアーヘのタックルが成立するまでは、ドロップゴールによって得点することはできない。この規定はフリーキックの代わりにスクラム、あるいは、ラインアウトを選択した場合にも同様に適用される。 |
| (9)7人制競技規則 第3条 |
| 1チームあたり5名まで、入替えあるいは交替することができる。 |
2.ルーリング(9件) |
2015年 | RWC2015(イングランド大会) |
1.競技規則変更なし |
2.ルーリング(8件) |
2016年 | 1.競技規則の改訂 |
| (1)第5条 試合時間 |
| ① 試合終了間際にトライしたチームが 、コンバージョンキックを蹴っても蹴らなくてもよい 。キックを蹴らないことを選択した 、または 、残り時間内にキックを蹴った場合 、試合再開となり 、競技規則に則って 、試合は次に止まった時点で終了する 。時間はボールが足に当たった時点から計測される 。 |
| (2)第8条 アドバンテージ |
| スクラムにおけるアドバンテージ適用で以下の2項目削除 |
| ・スクラムが90度を超えて回転した場合 |
| ・スクラムのくずれ |
| (3)第9条 コンバージョンキック |
| ① コンバージョンを行わないという決定は 、トライを決めたプレーヤーからレフリーへ伝達されなければならない、 |
| ② コンバージョンキックを行わないと決まったら 、レフリーは試合 再開のキックを命じる 。 |
| (4)第12 条ノックオンまたはスローフォワード |
| 定義: ノックオン |
| 相手にタックルをしたプレーヤーがボールに触れ 、そのボールがボールキャリアの手から落ちて前に転がった場合は 、ノックオンとみなされる 。 |
| プレーヤーが 、相手の手からボールをもぎ取ったり故意にたたき落としたりして 、そのボールがボールキャリアの手から落ちて前に転がった場合は 、ノックオンとはみなされない 。 |
| (5)第20条 スクラム |
| スクラムの形成の試験実施ルールから正式採用。 |
| 以下項目を追加。 |
| ① スクラムの形成を故意に遅らせてはならない 。レフリーがスクラムのマークを示してから30秒以内にレフリーによる「クラウチ」のコールに合わせて準備すること 。 |
| ② 攻撃側がナンバーエイトの足元でボールを前に動かそうとしているがうまくいかないとき、レフリーは、一定時間(3~5秒間)ボールがナンバーエイトの足元で動かなかったら「ユーズイット」とコールする。その場合、攻撃側は、直ちにボールを動かさなければならない。 |
| ③ スクラムにおけるオフサイド |
| ボールを獲得しなかった側のスクラムハーフは、ボールがスクラムの中にある間、片足でもボールより前に出した場合にはオフサイドとなる。このスクラムハーフは、スクラムの中を通るボールを追う際に、フランカーとナンバーエイトの間のスペースに入って行ってはいけない。 |
| (6)7人制競技規則 第9条 得点方法 |
| キッカーはトライの後30秒以内にキックを行わなければならない。30秒以内にキッカーがキックを行わない場合には、そのキックを禁止する。 |
2.ルーリング(5件) |
2017年 | 世界的試験実施ルール((南半球では1月1日、北半球では8月1日より施行) |
第3条 アンコンテストスクラム |
| 退場、一時的退出、または、負傷によるアンコンテストスクラムは、両チーム8名ずつで行われなければならない。 |
第5条 時間 |
| 試合(残り)時間が経過した後、ペナルティキックが他のプレーヤーに触れることなくタッチなった場合、レフリーはボールの投入(スローイン)を認め、次にボールがデッドになるまでプレーは続行する。 |
第8条 アドバンテージ |
| 同じチームによる複数の反則が生じた場合、レフリーは、反則をしなかった側のキャプテンに最も有利なペナルティの地点を選ばせることができる。 |
第9条 得点方法 |
| ペナルティトライ(コンバージョンは行わず)の得点: 7点 |
第19条 タッチおよびラインアウトの定義に以下を追加: |
| ・プレーヤーが競技区域から跳び上がり、タッチ、または、タッチインゴールに着地する前に、ボールを競技区域へ跳ね返した(または、そのプレーヤーがボールを捕り競技区域へ投げ戻した)場合は、ボールがタッチ上の立平面に到達してもしなくても、プレーは続行する。 |
| ・ボールキャリアがタッチ上の立方面に到達したが先にタッチに出ることなく競技区域にボールを戻した場合、プレーは続行する。 |
| ・ボールがキャッチされた、または、拾い上げられたときにタッチ上の立方面を通り過ぎていない場合、ボールが動いていても止まっていても、ボールをキャッチしたプレーヤーはボールをタッチに出したとみなされる。 |