脳振盪はスポーツ医学において、診断、評価、対応が複雑で困難な外傷の一つであるといわれている。
しかし、ラグビーにおいても脳振盪の繰り返し受傷による重症化や後遺障害なども認められ、脳振盪に対して適切な対応が必要なことは言うまでもない。
World Rugby(WR)も自身の提唱するplayer welfareの実践のために脳振盪への取り組みが不可欠であると考えており、脳振盪に対する対応は急速に進歩してきている。
本稿ではこの10年間における脳振盪に対する対応の変化と、2014年から導入されたHead Injury Assessment(HIA)について述べる。