JADA作成の教育・啓発用ガイドブック(平成24年度まではドーピング防止ガイドブックPLAY TRUE、平成25年度はアンチ・ドーピングガイドブックPLAY TRUE、平成26年度からPLAY TRUE Book)をドーピング検査対象となるチーム等に毎年配布してきた。
チームに対するアンチ・ドーピング研修会は、日本ラグビーフットボール協会アンチ・ドーピング委員会委員が講師を務めて、トップリーグ各チームや日本代表各チームのなかで希望するチームに対して実施していた。平成23年のドーピング違反例の発生をうけて、平成24年度は三地域協会ごとに各上位リーグ各大学の代表者を集めて、研修会を実施し(関東地区:関東大学対抗戦A8校・リーグ戦1部8校、関西地区:関西大学Aリーグ8校、九州地区:九州学生リーグⅠ部8校)、さらに希望する大学に対してチーム研修会を実施した。平成25年度からは関東大学対抗戦A8校・リーグ戦1部8校、関西大学Aリーグ8校、九州学生リーグⅠ部上位4校に対してチーム研修会の1回/年開催を義務化して実施してきた。表1に平成24年度~平成28年度のアンチ・ドーピング研修会の実施状況を示す。
高校生に対するアンチ・ドーピング活動として、平成19年度は全国高等学校ラグビーフットボール大会(花園)で高校日本代表を対象として競技会外ドーピング検査を実施したが、高校生ではアンチ・ドーピング教育を優先するべきとのJADAの指導により、平成20年度以降は全国高等学校ラグビーフットボール大会(花園)でドーピング検査は実施していない。代わって、平成21年度以降は、全国高等学校ラグビーフットボール大会(花園)ではJADAの教育・啓発プログラムであるアウトリーチプログラム(ブースを設置して、アンチ・ドーピングクイズの実施、ノベルティとパンフレットの配布、トップリーグ選手との会話など)の実施を企画して、JADAに協力して平成28年度まで毎年実施してきた。平成22年度から平成27年度は、全国高等学校選抜ラグビーフットボール大会(熊谷)においてもJADAの協力を得てアウトリーチプログラムを実施した。平成28年度は全国高等学校7人制ラグビーフットボール大会でアウトリーチプログラムを実施した。また、全国中学生大会(水戸)においても平成23年度および平成25年度から平成28年度までアウトリーチプログラムを実施してきた(表2)。