平成28年(2016)度 第53回大学選手権決勝 | ||||||
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2017年1月9日 G:秩父宮 R:戸田 京介 | ||||||
帝京大 | 33 | - | 26 | 東海大 | ||
1 | 西 和磨(③京都成章) | 14 | 前 | 14 | 1 | 三浦 昌悟(③秋田工) |
2 | 堀越 康介(③桐蔭学園) | 19 | 後 | 12 | 2 | 大塚 憂也(③東海大仰星) |
3 | 垣本 竜哉(③大阪桐蔭) | 3 | 渡邊 隆之(④札幌山の手) | |||
4 | 金 嶺志(④東京朝高) | 2 | T | 2 | 4 | 李 昇剛(④東京朝高) |
5 | 姫野 和樹(④春日丘) | 2 | G | 2 | 5 | テトゥヒ・ロバーツ(③札幌山の手) |
6 | 飯野 晃司(④三好) | 0 | PG | 0 | C6 | 磯部 裕太(④愛知・西陵) |
C7 | 亀井 亮依(④常翔啓光学園) | 0 | DG | 0 | 7 | 田澤 謙(④磐城) |
8 | ブロディ・マクカラン(②ハミルトンボーイズ高) | 8 | テビタ・タタフ(②目黒学院) | |||
9 | 小畑 健太郎(②伏見工) | 3 | T | 2 | 9 | 湯本 睦(④東海大仰星) |
10 | 松田 力也(④伏見工) | 2 | G | 1 | 10 | 眞野 泰地(①東海大仰星) |
11 | 竹山 晃暉(②御所実) | 0 | PG | 0 | 11 | 藤崎 眞樹(④大産大附) |
12 | 金村 良祐(④常翔啓光学園) | 0 | DG | 0 | 12 | 鹿尾 貫太(③東福岡) |
13 | 矢富 洋則(③仙台育英) | 13 | 池田 悠希(③東海大仰星) | |||
14 | 吉田 杏(③大阪桐蔭) | 6 | 反 | 2 | 14 | 平尾 充識(②早稲田摂陸) |
15 | 尾崎 晟也(③伏見工) | 15 | 野口 竜司(③東海大仰星) | |||
交代【帝】末拓実(①長崎北陽台)⑨、渋谷拓希(④常翔啓光学園)①、平井将太郎(③長崎南山)③、元田翔太(③熊本工)⑪、ジョセファ・ロガヴァトゥ(①ハミルトンボーイズ高)④ 【東】西川壮一(②東海大仰星)⑥、川瀬大輝(④石見智翠館)⑤、アタアタ・モエアキオラ(②目黒学院)⑭、日高将吾(④常翔学園)②、村松佑一郎(④桐蔭学園)⑦ | ||||||
肉体と魂のぶつかり合う音が、秩父宮ラグビー場の隅々まで響き渡った。2017年1月9日、決勝戦の舞台に上がった両校はラグビーの醍醐味を存分に表現しながら80分間を戦い抜いた。
午後2時、東海大ボールのキックオフで試合は始まった。前半6分、東海大はラインアウトからモールを押し込み、連続攻撃からHO 大塚憂也が先制トライをあげる。その後は優位に立つスクラムで帝京大をゴールライン直前に釘付けにし、17分、スクラムを押し切ってNO8テビタ・タタフがトライ、14-0とリードする。
しかし、帝京大は慌てなかった。SO松田力也が正確なキックで地域を前進させ、前半34分、松田がインゴールに蹴り込んだボールをNO8 ブロディ・マクカランが押さえて14-7。39分には、波状攻撃からCTB矢富洋則がトライを奪う。松田のゴールも決まって同点。そのまま前半が終了した。
後半も白熱の攻防となった。激しく突進する帝京大の選手達に、東海大の渾身のタックルが何度も突き刺さる。後半2分、東海大はSH湯本睦がインターセプトからトライをあげて19-14とリード。15分、今度は帝京大が矢富のトライで同点とすると、23分、WTB吉田杏が左コーナーに飛び込み、26-19と逆にリードを奪う。そして29分、SO松田のインゴールへのキックをWTB竹山晃暉が押さえて33-19と突き放した。
東海大の磯辺裕太キャプテンは言った。「ひとつのミスを獲りきる力、ここぞという場面の集中力で及ばなかった。それが結果になったのかもしれません」。帝京大の岩出雅之監督は安堵の表情で語った。「しびれました。学生の逞しさを感じさせてもらいました。帝京らしいしぶとさを見せてくれて指導者として嬉しく思います。8連覇というよりも、今年の学生が頑張ってくれた結果が出た。それが一番嬉しいです」。前人未到の8連覇を達成した指揮官は、この日押し込まれたスクラムについて触れ、「今年はボールを動かすことに時間を割いたので、スクラムにはあまり時間をかけませんでした。来季はスクラムトライを狙えるくらいにしていきたいです」と、どこまでもアグレッシブな姿勢を見せた。このチームを一体誰が止めるのか、来季以降も帝京大を軸に大学ラグビーは回っていくことになる。