1. 天の川が育む“風の国”

Kaminokuni
town

上ノ国町

天の川が育む“の国”

ストーリー

天の川河口と木古内町を結ぶラインは、周囲の標高より約300mも低い谷地形となっており、太平洋側からのヤマセの進入を容易にし、まさしく「風の谷」を形成していた。「風の谷」は、約78 万年前以降に天の川の浸食によってつくられた地形である。そのため、この地域では春~秋はヤマセ、秋~冬は日本海からのたば風が吹き、一年中を通して風を感じる土地となっている。人々がいう「上ノ国は風の国」のキャッチフレーズは、この地域の地形とヤマセの影響が大きい。「風の谷」では、特徴的な地形や景観、さらに天の川の特性を生かした人々の営みによって伝統文化や伝説が作り出され、近年にはゆるキャラの「カミゴン」も誕生した。

Aヤマセ~強烈な東風~

天の川の浸食によって形成された上ノ国町と木古内町を結ぶラインは、周囲の標高より約300 mも低い谷地形となっており、太平洋側(木古内方面)からのヤマセの進入を容易にし、「風の谷」を形成していた。

B50万年を物語る海岸段丘

道の駅もんじゅ~夜明けの塔の階段状に連なる地形は、12 ~ 50 万年前に形成された海岸段丘である。
かつて、この周辺の地形は海底に所在し、長い年月の波の浸食によって平坦になり、地震による隆起が繰り返されることで形成された。

C海底火山で形成された地形

道の駅もんじゅ周辺の海岸では、溶岩流が水中で冷却固結した岩体の一種の枕状溶岩をみることができる。
枕状溶岩は、丸太状または俵状の団塊の積み重なりからなる。ガラス質の緻密(ちみつ)な薄い皮殻をもち、中心部に放射状の節理がある。

D神の道(伝説)

大澗ノ崎にある鳥居に向かい海の中から階段状に続く箇所が「神( かん) の道」である。ここは、地元の伝説で海の神の竜神様が太平山に住む山の女神様に会いに行ったものとされている。

関連文化財群を構成するマイ文化財

天の川の河口の砂洲・砂嘴

天の川から運ばれた砂や礫が沿岸流によって海岸に堆積してできた地形。

ハイアロクラスタイト

マグマが水に急冷されてできた細かい砕屑粒子を主体とする岩石。

ポットホール原歌自然海浜

岩盤にできる円筒形の穴で、日本最大級の大きさ。

枕状溶岩

溶岩流が水中で冷却固結した岩の一種。

海成段丘原歌自然海浜

形成時期が異なる(約50 万年前~約12 万年前)段丘面が、ほぼ連続して分布している。

七つ岳

標高957 mで山頂は知内町、福島町の町境となっている。湯ノ岱地区の人々から愛着がある。

湯ノ岱温泉

温泉施設の保養センターは、昭和50年開設

ヤマセ

春先から秋にかけて吹く東風

カミゴン

えぞ地の火まつりキャラクター。平成23 年生まれ。「龍燈伝説」をモチーフにしている

アユ釣り

地元愛好会がアユの稚魚を放流している。

湯ノ岱の紅葉

湯ノ岱景観景観秋に色づくときれいな景色となる。

風車のある風景

夜にキラキラ光っているのがきれい。

宮越の田園風景

宮越地区の西側に水田が広がっている。

ブナ林施業公園

北海道森林管理局が整備を進め平成12 年に完成。全域で85 ヘクタールあり、遊歩道や遊具、四阿などが整備される。

ブラックシリカ

学術上は黒鉛珪石。マイナスイオンを放射する天然石・産出地は神明でこの周辺でしか採掘されない。

かたこ餅

うるち米ともち米を混ぜて粉にして、砂糖や黒砂糖を入れてこねて、木型に抜いて、蒸した郷土料理。彼岸などに作られる。

関連文化財群 位置図