テキストを表示
みられることから、数十年後にはかなりまとまったシラカンバ林に発達するものと、その予想を述べている。
またこれが天然性のものであることについて、林業関係者や開拓地住民からのききとりや、営林局の施業記録
の調査及び現地の生育状況から、人為的植樹は考えられないこと、さらにまたここがシラカンバの多産地である
岩手県北部と地理的に近接している上、土地環境がシラカンバの生育に好適であることなどをあげて、このシラ
カンバ林が天然性のものであると結論づけている。
またこのシラカンバ林の成立について、一斉林の樹高が低く大きさもほぼ一定しているが、ほかに樹令の異なる
シラカンバ林がミズナラ林内に残存している所もあり、成長錐による樹令測定などから、前者の一斉林はおそら
く国有林が皆伐されたことによって一斉に生じたもので、ミズナラ林内のものはずっと以前からそこに成立して
いたものである。そして、一帯の国有林が牧野にかわった際、火山灰土でおおわれた貧栄養の牧野に、近くのミ
ズナラ林内のシラカンバ母樹から種子が散布され、一斉林として成立したものであろうとしている。
いずれにしても、従来秋田県内には存在しないとされていた天然性のシラカンバ林が、十和田山地の北野にそ
の存在が確認されたことは大きな驚きであり、鹿角市にとって大変貴重なものといわなければならない。
〓大清水のオオヤマザクラ
五月に入ってそろそろ山の木々の芽が崩えはじめる頃、国道一〇三号線を中滝から岐れて一〇四号線を山あい
の渓流にそって進むことおよそ七キロ、やがて両側の山々に色あざやかに咲き誇る、美しいオオヤマザクラの姿
が眼界に入ってくる。このすばらしい景観は、大清水部落の入口、大渉付近から青森県境まで続き、訪れる人々