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を十分たんのうさせてくれる。

オオヤマザクラは、北海道に多いことから別名エゾヤ

マザクラの名があり、また花の色がヤマザクラにくらべ

て紅色が濃いので、ベニヤマザクラの名前でもよばれる。

分布域は本州中部以北の山地や北海道となっているが、

東北地方の山地にも多く、鹿角地方の山にも普通にみら

れることから特に珍しいものではないが、近年植林事業

の拡大などで自然林が年々姿を消してゆく中で、やはり

大切にしていきたい樹である。特に大清水地域には天然

性のオオヤマザクラが集中して多く生育していることは、

分布上からも注目に値する。

オオヤマザクラは、この地域が大正七年、開墾地とし

て人々の入植が行なわれる以前から多く自生して人目を

ひいたと思われるが、このことは当時実際この地に足を

ふみ入れ、開墾の指導に当られた諏訪富多氏の『大清水

開懇記』の次の一節からもうかがい知ることが出来る。

第23図北野、大清水位置図