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トル付近では、全くアオモリトドマツの純林の広がる亜高山針葉樹林帯へと移りかわる。さらに田代沼近くの一

四〇〇~一五〇〇メートル付近では緩斜面に続く広大なアオモリトドマツの樹海をみることができる。

アオモリトドマツの生育分布は北限が八甲田山(青森県)、

西限は石川県の白山とされているが、秋田県で群落の成立

しているのは八幡平から乳頭山にかけての一帯と森吉山な

どに限られ、鳥海山など日本海側の高山にはみられない。

これはアオモリトドマツは一般に冬のきびしい季節風や雪

圧に弱く、極端な多雪地帯には生育しないという気象条件

によるものと考えられている。

八幡平から乳頭山へかけてのアオモリトドマツの大群落

は、その面積、密度共に最も発達した地域といわれ、日本

における貴重な自然の一つといえる。アオモリトドマツの

樹林も高度を増して頂上へ近づくにしたがって樹高が低く

なり、樹形が偏形したり、樹冠の枯れた姿がみられるよう

になるが、これは冬のきびしい偏西風や雪圧の影響による

もので、冬の山頂の気象のきびしさが想像される。アオエ

アオモリトドマツ