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大沼
〓池沼と湿原の植物
八幡平はまた、多くの池沼や湿原が点在し、数多くの湿
原植物が豊富にみられることも特色のひとつといってよい。
一標高九四四メートルにある周囲一・〇一キロメート
ルの広い沼で、透明度一・七の富栄養湖である。沼の浅い
ところは、フトイ・ミツガシワ・ミクリ・ヒルムシロ・T
ゾヒツジグサ・コウホネなどの水生植物が生育する。
沼の周辺は広い湿原と池塘にかこまれているが、この湿
原一帯もかつては沼の一部であったところで、長い間に周
囲からの表層火山灰の流入によって浅くなったところに水
生植物の生育がはじまり、さらにそれらの腐植質の堆積を
経て湿原へ遷移したもので、この湿原はさらに乾いた草原
へ移りゆくものと思われる。既に現在この湿原の中に、ハ
イイヌツゲ・レンゲツツジなどの低木類、ヤマドリゼンマ
イなどの侵入がみられ、湿原が乾きつつあることを示して
いる。これがさらに長い間に遷移が進むとやがて最後には