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トミヨの分布は、本州中部以東青森までと北海道であるとされているが、その生息地は湧水・伏流水の出口と

トミヨ

なっている水の澄んだ場所に限られることなど、生育環境の条件がきびしいことから、生育地は近年著しく減少

し、その生息地は非常に貴重といえる。その現状についての篭屋留太郎氏の調査は次のとおりである。

「当市の生息範囲は、米代川水系にそって発達する沖積地帯の湧

水域である。以前は鹿角市内一円に広く生息していたというが、現

征では、下川原入口付近と錦木赤坂田の湯沢佐吉氏宅地内の二カ所

に確認されている。したがって当市においては稀少価値の高い動物

の一つである。

下川原道路入口の生息区は、面積約二八〇平方メートル、最大深

度五〇センチメートル程度の、くの字形の細長い沼である。底質は

砂礫上の軟泥と植物残渣が多少堆積したものである。周辺部から水

中まで、ヨシが著しく繁茂して、陸化を促進している。その他ミゾ

ソバ・セリ・ネコノメソウ・ヤナギスブタ・セキショウモが密生し

ウキクサも漂って水面をおおっている。東方から灌漑溝を通って大

堰の水が流入するほかに、沼底から相当量の湧水があって、生息環

境を支えている。水温は一三度〓(昭和四九・一〇・二二)を測定し