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十和田火山群を源とする降下火山灰は、主に青森県や岩手県北部に多く堆積している(第一章第三節)。このう

ち沖積世に位置づけられたものとしては、二ノ倉沢火山灰(縄文時代早期前葉)、南部軽石(縄文時代前期中

葉)、中〓浮石(縄文時代中期後葉~後期前葉)、十和田b降下火山灰(縄文時代晩期後葉~弥生時代前期)、

十和田a降下火山灰(平安時代中期~末期)があげられる。このうち鹿角地方と関連あるものは、十和田a降下

火山灰である。大池昭二氏は「青森県の十和田a層が大湯浮石層と一連のものであり、約一〇〇〇年前の噴火に

よって噴き上げられた降下軽石である」(大池一九七二)と述べている。また最近の県内外の調査により、その分

布は西は大館、東は八戸、南は二戸、北は青森県の小川原湖にまで双んでいることが判明している。

降下火山灰の堆積は、その遺跡の年代決定の重要な示標となる。土器型式による編年と火山灰編年の相互協力

により、考古学的編年はより確実なものとなる。また広

域火山灰の編年は、その地域における遺跡間の時間的な

関係を明らかにする。

青森県

第1図大湯浮石層の分布と層厚

富樫泰時氏は、鹿角市内の鳥野遺跡、源田平遺跡、菩

提野竪穴遺跡の調査結果をもとに、各遺跡遺構への大湯

浮石層の堆積状況及び出土遺物から、「鳥野」「源田平」

「菩提野」という編年を提示している。すなわち、