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第二節先土器時代(旧石器時代)

人類が地球上で活躍を開始するのは第四紀の前部、洪積世からである。およそ二百万年前から一万年前までと

いわれる洪積世は「氷河時代」ともいわれるように、きわめて寒冷な気候と、その間氷期の温暖な気候がくり返

されていた時代である。日本の洪積世には氷河現象は北海道や中部地方の一部にしかみられなかったらしいが、

各氷河期に対比される寒冷な気候と間氷期の温暖な気候の存在は全国的にみとめられる。氷河期の日本列島は、

ある氷期には現在の海面より二〇〇メートル以上も低下し、この海面低下により大陸と陸橋により接続されてい

た。氷河気候の苛烈な内陸から比較的住みやすい気候圏へと押し出された人々の一部が、この陸橋を渡り、日本

列島に住みついたのであろう。陸橋の存在については、日本各地で発見されている東洋象やナウマン象などの化

石によっても裏づけられている。

洪積世の人々は土器の製作を知らず、主に石器・骨角器などに依存していた。このため、この時代を先土器時

代(旧石器時代)とも言う。人類が最初に使用した道具は自然石であり、初めて作り出した道具(石器)がこの

目然石の先端を打ち欠き刃部とした礫器という石器である。

後期旧石器時代には石刃核からするどい石刃を取り出す技法が会得され、生活は飛躍的に向上した。刃器は、

木をけずり、骨をきざみ、皮革を裁ち切る機能を有する。敲打器(礫器など)が狩猟具及び調理具として、彼ら