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〓持殊な出土状態を示す遺物(小型磨製石斧・耳飾)が検出されたこと。

〓粗製土器に補修孔の穿たれたものが多いこと。

〓精製土器数と粗製土器数において、ある関係が認められたこと。

である。これらのことから、居熊井遺跡では、精製土器と粗製土器の廃棄は、異った行動様式のもとに行われた

ものと考えられる。また廃棄行動についても、特定動機を想定させるものもある。イー〓とした特殊遺物は、あ

たかも人体に装着されたまま出土したような一対の耳飾り、地面に突き立てたように出土した小形磨製石斧がそ

れである。これらは他の土器と異なり、「投棄」というよりは、むしろ「安置」という方が適切な出土状態を示

している。さらに遺物に現われるそれを残した人間の精神性の度合いが遺物の種類によって測り得るものならば、

日常頻繁に用いられたであろう粗製土器、利器としての石器は、その度合いの小さいものであろうし、装飾品の

類は特に大きいものであろう。そして加飾され、文様自体に意味がこめられるような精製土器は、その半ばに位

置するものと思われる。

平遺跡の土器の廃棄では「投棄」された主体としての粗製土器と、「安置」された客体としての特殊遺物、さ

らには破片として単に棄てられた精製土器の三者があり、土器廃棄の背景となる特定の動機についても、粗製十

器の場合は、新しいものと古いものとの「取り換え」という意識があったのだろう。また特殊遺物によって示唆

される特別の意義も考えられる。