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現存の契状には、いずれも次のような契約をもりこんでいる。「大事小事ともども互いに見継ぎ見継がれあう
ようにしよう」「公方のことは時宜を見て相談しあって対処してゆこう」「所領をめぐる争いなどの裁判は、幕
府や奥州管領などに提訴せず、一揆中で相談して解決してゆこう」というのである。また、「雑夫の事候はば、
理非に任せて沙汰を致すべく候」という。中央政局の激動にもまれ、管領などの他所者が分郡主を称して入部し
てくる中で、雑夫=庶民の支配を含めた地元の一切に関して、地元の国人で力を合わせて処理してゆこうとする
事態は、鹿角郡にも確実に現われていたということができる
以上、従来、混沌としていた鹿角の中世について、幾つかの新しい観点にもとずき分析し検討することを得た
のは、偏えに遠藤巌氏のご指導の賜物である。厚く御礼を申し上げる次第である。