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第二、中世の信仰
一、大日堂を中心とする信仰圏
鹿角における古代・中世の様子はごく限られた資料から推測する他はないが、それは主として小豆沢の大日堂
現在の大日霊貴神社。〓
ト単に大日堂と記す
と関わりを持つものである。大日堂の縁起は「だんぶり長者伝説」であり、室町時代に成立し
ていたとみられる。また大日堂に伝わる舞楽は、古代の様式を伝える貴重なものが多く、これに伴う諸行事・祭
祀なども古い形態を残している。大日堂は、遅くとも十世紀末から十一世紀初期には建立されていたものと推定
されている。
〓古代信仰の形成
大日堂の背後には、薬師の峯から五ノ宮嶽へと連なる山並みがある。麓の里から見れば、これらは日の出の山
である。古代においては日の出の山を特に神聖なものと考え、種々の場所で祭祀が営なまれており、この地にお
いても大日堂創建以前からその祭祀が行なわれていたと思われる。結論から先にいうと、日神を祭る信仰基盤が
根底にあり、やがて仏教の影響から大日如来像を形あるものとして受け入れ、それが今日まで大日神の信仰とし
て民衆の中で根強く受け継がれてきたものであろう。
古代東北地方の開拓と共にこの地に入ってきた人々の信仰の中に、日神、駒形神を祭ることがあったと思われ