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第二節林産資源に恵まれた鹿角

一、杉材木の他領出

さかんな他領出

鹿角郡は、森林資源に恵まれていた。その主な地帯は小坂新遠部山・古遠部山一帯である。

次いで大湯来満山などの立林地帯、御境附・御銅山附御林等である。慶長期、豊臣秀吉が

「祐清

伏見城修築用材搬出を南部信直に命じ、徳川家康もまた「鹿角材木御無心之御状」

)を発している。

私記』

小坂遠辺山(両遠部山)が藩内有数の杉材生産地帯として、藩御用木の伐出や山師商人の買付が盛んであった

ことは、次の『雑書』記事によっても明らかである。

○正保四年極月四日条

○慶安元年六月晦日条

○同年七月朔日条

○同三年九月一〇日条

一、津軽境鹿角小坂山遠辺ケ沢壱村五分壱ノ役材木上ケ望之書物新町七郎左衛門同茂兵衛同掃

新町

部上ル。

一、綿屋喜兵衛鹿角小坂前平山遠辺四ケ所之御山ニて臥木三百本御礼金五枚之御運上ニて下さ

れ度しと訴状上ル。

一、江戸森川仁右衛門鹿角杉山見調今日帰参黒沢尻ニて請取手形今日上ル。

一、名久井御仮屋入用之材木三百七拾枚杉板弐拾五丁杉打割壱万枚長柾右之通鹿角小坂へ仰付

けらる。又三十五本桧長弐間一尺五寸角右之通調名久井へ遣わす可き由西沢采女ニ仰付けらる