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一、宝壱つ

〆右之通当春御封印成置かれ候処、此度御切下置かれ有難き仕合ニ存じ奉り候。以ト

毛馬内町酒屋善治

天保十三年寅十月毛馬内町酒屋善治

検断八兵衛

別項に

一、弐升五合御代官様

一、弐升御下役様

一、壱升検断殿

一、金壱両御封印金ニて両御代官様江弐歩ツヽ前例之御振合を以御礼、青木様米内様御勤中

この酒道具封印は共に名古屋庄助も受けていたので、両名で一斗一升宛の酒と金二両を御礼金として差出して

いる。更に証文受領に当っては、代官、下役、検断へ生酒各二升宛肴を添えて差出し、非番の青木多門と褒美方

長沢采右衛門に生酒各五升を届けているが、末尾に「右ノ外ニも遣いこれ有る事」と記されている。酒税の外に

諸証文の下付に際しては随分費用がかかったもののようである。

酒の値段

「雑

玉暦九年(一七五九)の酒値段は諸白一升五七文、並酒一升五〇文であった

。

書』

玉暦五年の大凶作の余燼も収まり、米価も一升二〇文、日雇銭五〇文の時期である。貞享期以後

の酒値段変遷表(第〓表)を掲げたが、自明の理とはいえ米の豊凶即ちその値段の変化に相応しつつ高下を繰返

している。