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の銅を他領出しにする時は、十分二銅を納めさせた上で、番所の通し証文を与える。床数を偽わり隠したり、十
分二銅を納めず他領へ出すことは不正行為である、としている。この証文は山主菊松と善兵衛に対するもので、
山先久左衛門が連帯責任者として名を連ねている。
次の証文は、久左衛門へ宛てたもので、白根銅山を一二年閏六月から稼行することを許され、その掘出し銅を
床一丁にて吹立てていたが、拝借金の上納もでき兼ねる有様なので、当六、七両月間白根山中の脇床を止め、床
一丁で吹いて拝借金や床役金を皆済したいと願い出、これまた許された。八月からは誰でも希望する者に床を立
てさせることとする。吹出し銅を御用で買上げる時は金一両につき銅二〇貫目、残銅を他領出しにする場合は検
使を送って改めさせ、役銅としてその十分ノ二を納めさせた上で、番所の通し証文を与える。床数を隠したり、
十分二の役銅を納めず他領へ出すことは不正行為である、との内容である。なお同年七月二四日藩は久左衛門に
対し、掘出し銅がどれ程に出ようとも其方願い出の通り三分ノ一は拝借米代として上納させ、三分ノ二は掘出し
の費用分として与える。御用買上げの直段は金一両につき銅二〇貫目、他領出の役銅は十分二であるとして、証
文を与えている。この銅の買上げ直段について、同年極月一七日付同じく藩から久左衛門に宛てた証文には「白
根銅山より掘出し候銅、金壱両ニ付弐十五貫め宛売上ケ候ニと申付け候所」、寛文一〇年の拝借米百駄の代金を
掘出し銅をもって上納し、納め終るまで一両につき銅二〇貫目の直段とすることを願い出たので、そのように許
可する。皆済の上は、別に直段をとり決めることとする、としてあるから必ずしも銅直段を一律に固定していた
わけでもなさそうである。
円様『雑書』延宝二年(一六七四)一二月二八日条に、藩家老連署をもって、白根銅山先久左衛門・同金本清