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序
昭和六十一年の第二巻(上)の刊行に続き、このたび第二巻(下)を発行する運びとなりました。
第二巻は近世編として江戸時代を取扱っております。南北に細長い鹿角盆地をとりまく山地は豊かな鉱床と森
林資源を包蔵し、はかり知れない恩恵を私たちに与えてくれました。
鹿角の地はその豊かな資源とともに、鹿角二万石と謳われた農業生産と、藩境を扼する物資交流の拠点、交踊
上の要衝としてまさしく藩内枢要の位置を占めてきました。また、花輪、毛馬内の在町の発達に伴い多くの豪商
を生んだことも特色の一つであろうと思います。
封建体制の下で営々と続けられてきた祖先の生活の営為は、現在豊かに広がる田園を生み、他地域にみられな
い数多くの文化財、良風美俗を子孫の私たちに伝え残しています。
今ここに、恵まれた資源を背景に栄えた産業と文化がどのように蓄積されたのかを回顧する時、直ちにこの優
れた遺産をいかに継承し、伝統をどう発展させればよいかという設問に突き当るのでありまして、この重大なテー
マに答えてくれるのが正に本市史であろうと思うのであります。
本巻はその時代の政治・経済・文化の面において画期的な解明を行っております。これは市民各位から提供し
て頂いた古文書が与って貢献していることは勿論でありますし、加えて盛岡藩家老席日誌等の基礎資料の調査と