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叶わざる入用御座候ニ付貴殿才覚頼入り、岩松殿宿五十貫文無尽相加り罷在り候而書入仕り、代物拾貫文利足壱ケ月
弐分半ニ相定め、去る未七月借用仕り候所実正也。当寅七月迄月数八拾五ケ月、此利足弐拾壱貫弐百五十文ヲ入れ
元利三拾壱貫弐百五十文、此度書入れ仕り候所、岩松宿無尽相当り候故、元利残らず返済仕る可き之所、私此間彼是
物入続き元利残り無く返済之儀ハ行届き申さず候。之ニ仍而借用之元銭拾貫文ヲ入れ此度相渡し、残而利足弐拾壱貫
式百五十文ニ御座候ヲ御待下され度き旨頼入候所、御承知下され恭なき仕合ニ存奉り候。尤御返済之儀ハ元山彦太郎
宿四拾貫無尽半口加り罷有り候間、猶又引当書入、免当り候ハヽ其座ニ而返済仕る可く候。旦又無尽宿井ニ請合と書
殿と御掛合之上ニ候得ハ少も御気遣成され間敷候。後日之為宿受合加判件の如し。
文政十三年寅七月借用主下沢勇八
借用主下沢勇八印
受合元山幸助印
宿受合同彦太郎印
花輪町治六殿
なおこの書替の受合元山金工幸助も、同じく元山の喜六、彦太郎の保証で一〇貫文を借用している。借主の金
工勇八は、彦太郎無尽が当たり亀となったとしても、返済金には足りない筈である。
このように、金工達は無尽担保だけでは支払い不能となり、銅山からの給与品や支払い金まで担保に取られる
ようになった。金工達の共済無尽にしても、仲間の連帯意識が強く各沢毎の金工全体で助け合い、決定的破綻に
至る事は少なかったが、次第に営利的な面が強くなり、また金融業者に支配されるようになった