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伍長総代

大小区制の実施によって、地方行政事務は区・戸長らの手に統括されることとなった。政府や

県の最も懸念するところは従来の村々が肝煎・老名を中心に維持してきた独立性と旧慣が破れ、

民情が行政から離れることであった。県が五年一一月二三日

)「区長以下職務規則」のなかに「伍組ノ法相

定メ、緩急互ニ擁護ス可キ事」の一項を掲げ、さらに六年一月一八日伍長総代の設置方を示達したのも、村のし

くみの根幹である五人組の組織を温存し、かつその強化をめざしたものであった。令達によれば、伍長総代の定

員を概ね一村一名とし、区・戸長協議の上小区扱所において任命すること。その職務は、正副戸長を輔け、部内

の伍長を教督し、正租雑税その他諸上納など延滞なきよう取計うとともに、諸布告類を町寧に教諭するを常務と

し、また書記計算等も掌ること、としている。したがって伍長総代の選出は、旧村のもつ隣保的側面を大小区制

実施により喪失することのないよう、事実上旧肝煎に代わる一村の代表者としての地位を与えるものであった。

次いで六年三月に定められた区長以下の職務規則についてみると、その第一則に諸役人の勤務心得を説き、第

二則以下に五人組組織を明確にして相互扶助の実を挙げるよう諭し、当時の県治の姿勢をよく示している。

總テ区長以下ノ諸役人ハ所部人民ノ名代ナレハ、諸事公平ニ取扱ヒ、信實ヲ旨トシ、下方ニ向ヒ厳

刻凌辱ヲ加へ、又ハ〓弄ノ所作言語等決シテコレ有ヘカラス。諸事穏和ニ取扱ヒ、下ノ為ニ手引者トナルノ心得ヲ以、

其便利ヲ得セシムヘキ事。

一則)士族・卒・神官・僧尼・平民ヲ分タス、其区ノ籍ニアル者ハ借家・借店ト雖トモ悉ク併セ、五戸一

以テ一伍トシ、終尾ニ至リ八戸ヲ餘スハ四戸ツゝ二組トシ、七戸ヲ餘スハ七戸一組トシ、一伍中協議ノ上副区長戸長ノ

許可ヲ得テ、伍長一人ヲ置キ、緩急互ニ擁護スヘキ事。