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山林原野の地租改正

山林原野の地租改正は、七年一月の太政官布告地所名称区別改正法によって、すべて

の土地が官有地と民有地のいずれかに帰属させられることから始まった。しかしかつ

ての藩林政の慣行から、民有地としての証拠を提示することはすこぶる困難であった。また、たとえ民有地とし

ての確証があったにしても、やがて有租地として高額の地租を徴収されるかもしれないという思惑や恐怖から

当然の所有権を見送る農・山村民も少なくなかったといわれる。

山野民有地にかかわる地租改正業務は、一一年四月の「山林原野改正に付心得書」によって行われ、地引絵図

調製ほか地引帳など各種の調査・記帳の実務は、町村総代・地主の立会のもとに小区副区長が主任者となって准

七七

められた。二大区の総代人は仲谷八郎右衛門、副総代人は長岐貞治であった。一二年三月秋田遇邇新聞(

三号

によれば、各郡進行状況中間報告として「北秋田郡の内七十三ケ村整頓三十三ケ村未済、鹿角郡二十一ケ村皆済」

とされている。

一一年一二月の「山林原野地位等級取調順序」に基づく調査の進行により、一二年二月には、等級地位の決定

に関する順序の示達があった。山林原野地位等級は地価を定める基礎であることから、一村一、二名の地主総代

人を選んで、地租改正副総代人と戸長ら編成の原案について十分協議を重ねた上で決定した。各郡の最終的決定

をみたのは一二年七月一一日であった。地目の種別は、民有地第一種を山・山林・林・竹林・萱場・秣場・草生

地、民有地第二種を墓地・溜池・神地・用水路とし、各種別ごとに等級・地価金を定めたが、従来無税地であっ

た土地への課税であることから、官民ともに大いに苦慮した結果であろうことは疑いない。

山林原野における地目ごとの等級・一町当り地価金について鹿角郡の分を摘記すると、第二八表の通りになる。