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この模範林の一つとして、宮川村深の原野一九一町余が三七年三月県有地として購入され、杉六一・六%、扁

柏一七・六%、落葉松二〇・八%が植栽された。分収歩合は、県五分宮川村五分と定められた。なお郡内におけ

る模範林は、この宮川村深の一カ所だけであった。

五〇

また郡では、県の奨励もあって三八年日露戦役記念として宮川村小豆沢部落有原野五町歩余に地上権(

カ年

大下

を設定し、杉三万五、〇〇〇本・落葉松二、二五〇本を植栽した。次いで四一年東宮殿下

)本郡行啓を記

天皇

六〇

念し翌年宮川村尻無沢阿部藤助所有山林一九町歩余に地上権

)を設定し杉を植栽した。郡有記念林は合わ

カ年

せて杉二〇余万本を算することとなった。

県は三九年、造林補助金下付規則によって具体的な将励樹種・植栽方法などを示し、さらに四〇年に樹苗圃補

助金下付規則を定め、郡・市町村・農会を対象に苗圃設置をすすめた。鹿角における苗木養成数量をみると、四

二年一七三万六、〇〇〇本、四三年四二六万七、〇〇〇本、四四年四五八万五、〇〇〇本と逐次増えつづけ、四五年

には一、二六四万二、〇〇〇本と飛躍的に増加している。これらの苗木本数は、北秋田郡・平鹿郡に次いで県内第

三位、四五年には北秋に次ぐ第二位の順位にあった。苗圃は、四五年で町村有が三カ処・五一〇坪、農会有が〓

刀処・二、九七三坪、個人有がもっとも多く五〇カ処五五、五九八坪をかぞえている(

『秋田県林業史』、『鹿角郡産業調

査書』、『鹿角郡勢一班大正元年』

私有林

林野区分の上で、国有林のほかはすべて民有林となった。民有林は県有・郡有・町村有・部落

令などの公有林と、私有林とに分けられる。民有林全体についていえば、国や県の保護将励に

よる植林の成果が、二〇年ごろから次第に目にみえてきた。その植栽樹種は杉が圧倒的に多く、一部に松・栗な

どもえらばれている。