テキストを表示
第40表明治40年鹿角の織物業の状況
(『明治40年秋田県鹿角郡統計要覧』から)
工品類、林産資源を背景とした下駄・竹細工など、いずれも
藩政時代から郡産物として特色づけられてきたものが、引結
き生産されている。特に酒の生産が目立つことは、品質の秀
れた酒どころとしての伝統が続いていることを示している。
また新たな物産としてマルメロの罐詰が見られ、このほかブ
マッ
リキ細工、煉瓦、摺付木(
)軸木も出現している。
チ
明治後期に至っても、従事戸数二、〇〇〇戸を越える藁丁
品、それぞれ七〇〇戸以上の生産者を持つ綿・麻織物など零
細な生産実態が続くが、そのうちマルメロ罐詰やアケビ蔓細
工が鹿角の特産物となり、ようやく新しい息吹きを感じさせ
るようになった。
織物
鹿角における繊維工業は綿織物・麻織物を
中心とし、絹織物もわずかに含んでいる。
その大部分が手織機による、手工業的生産であった。
麻織物は、家々の庭に設けられた苧坪とよばれる畑で栽培
した麻から糸を紡ぎ手機で織るという、藩政期からの方法に
よっていた。生産は曙・柴平・花輪・大湯に集中し、特に曙・