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『秋田県史』資

料・明治篇上

○酒造・醤油醸造が盛んだったせいか、桶・樽の製造業者へもかなりの量が供給され

ている。反面、他郡市に比較して木工業が多様な発展をしていたとは言い難い

なお皮製品、金銀細工等については、残念ながらその具体的な姿を浮かび上がらせることができなかった

三、金融

〓明治初期の金融環境

銀行制度の導入

明治一三年春、第一国立銀行盛岡支店の花輪出張所が、花輪村上花輪九四番地の小田島昌

〓宅に開設された。これが鹿角における銀行設立の初めである。この時期にこの地方に第

一国立銀行が設立された理由は、いったい何だったろうか。一地域の歴史としてみる前に、明治維新直後の社会

史的観点から、銀行設立に至った時代的背景を展望してみる。

明治新政府における喫緊課題は、大別して二つの理由があった。その一つは欧米先進諸国の強い市場開拓圧力

より、危惧される植民地化もしくは従属化の危険にいかにして対処するか、いまひとつは列国に対して遅れて

いる国内の未熟な社会経済の条件整備を、どう促進するかであった。つまるところの打開策は、先進国の外圧に

抗して国家と民族の独立を全うするために文明開化の道を開き、富国強兵を推進すること、とりもなおさず先准

諸外国の発達した生産技術や、経済的諸制度を導入移植して近代産業の確立を図り、殖産興業政策を展開するァ