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(『岩手県史』により作成)
従って実現の有無については明らかでない。小野組破産事件
は村井茂兵衛に係る尾去沢銅山事件と同様、井上馨の影が噂
される事件であった。ちなみに小野組が取扱った各府県為替
方の分布状況を見ると、秋田県のほか岩手、青森、山形、置
賜、酒田、福島、盤前、若松や大阪府など、一府二八県に及
んでいたと伝えられている。
通貨制度の整備
明治政府が成立した際、通貨制度は極
めて混乱していた。金銀銅、真鍮、鉄等
各種の金属貨幣が流通していたが、それ等の交換比率は非営
に複雑であった。また諸藩により濫発され価値が下落した藩
札、新政府が成立期に財政窮乏のため発行した各種大量の不
金貨と換金で
換紙幣(
)が市中にあり、さらに贋造通貨も横行し
きない紙幣
こ、円滑な商品流通は通貨面からも阻害される状況であった。
近来贋金銀市在え流布いたし候より、自然正金之儀、弐歩金壱
両には銭八貫文等と謂われなき相場勝手に相定候哉に相聞以之
外之事に候、以来正金は官札同様相心得可致通用候、尤贋金之
儀は決て通用不相成候条、此段早々在町共不洩様可相達候也。
午(明治三年)二月十八日(江刺県)花輪御役所
(『御触帳』)