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のがあった。

〓この結果、冠部分に加わる上からの圧力を左右に分散させ、長方形坑道の欠点である坑道の崩壊を防止で

きたこと。

〓長方形坑道の場合、その先に富鉱帯があっても、冠からの滴水が激しいと、燈火が燈らず、採鉱労働を不

可能としたが、これは滴水があっても基本的には坑道の両側面をつたわって流れ落ちる効力があった。

〓長方形坑道と違って、三カ月型の場合は、冠部分の左右の隅、そして円型の場合は、上下、左右の隅の部

分をカットしなくともよいだけ、資本と労働力の投下量を軽減すること、その分だけ、掘進の速度が速まる

わけである。

〓坑道は坑口が複数でないと、坑道内部の通気・通風が不如意となり、燈火が燈らないのみか、鉱夫たちが

一酸化炭素中毒や酸素の欠乏にあって、これまた採鉱労働が不可能となったので、基本的な対策として採鉱

坑道と併行して、通気坑道を開削するか、または、旧坑道と連結して通気、通風を確保するなどの努力をし

たが、膨大な資本と労働力を要することから、一本の採鉱坑道で通気・通風と排煙・排水を可能とするため

に、坑道の底部中央部分に溝を掘ったのである。なお、溝の幅と深さは坑道の円周の大小によってきまって

いた。当然、この溝には蓋がされていた。

〓田慎吾の『手控』によれば、文久三年(一八六三)赤沢の山方、門蔵、田郡沢の忠治、元山沢の弥惣助の一

人が連名して、山先の川口与十郎と青山金右衛門に提出した「願書」に、今年も長崎貿易用銅として莫大な斤高