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月間の期限で貸渡しとなった。この借用金は更に満期から六カ月の猶予を願って許されることになった。一一年

一月銅山側はなおも向う三カ年間の延期を望んで嘆願した。その理由に、西南の役のため奥州筋に回漕船が無く

なり銅山から輸送の製銅は悉皆石巻湊に滞銅したこと、昨年六月南部利恭の依頼によって小坂銀山・大葛金山を

稼行することとなり資金繰りに苦しんだことなどをあげている

しかしこの願書は、再応の延期は聞届け難しとして却下された。同年八月どのような画策によったものか、大

蔵省の借用金は七月に返納の上、あらためて東京府下第一国立銀行から金三万円を「熟談の上」借用することと

なった。

借用金證書

一金三萬圓也

右者秋田県下陸中国鹿角郡尾去沢銅山稼方資本トシテ借用仕候ニ付、右鉱山出鉱物ハ不及申借区開坑免状及同所

据付有之候器械一式諸建物共悉皆抵當ニ差出候処相違無之候、尤右借用金之義ハ明治十二年六月三十日限無相違返済仕

可、且別紙副證書記載之通履行いたし聊悖戻致間敷、若シ相背キ候ハ前書之抵當悉皆御引上ケ御賣却ニ相成、右ニニ

モ不足金相立候ハ私共所有物ヲ以弁償可仕候、依而借用證書如件

尾去沢銅山稼行組合人

東京府管下第壱大区五小区品川町拾壱番地主

岡田平太

同同同同町九番地

阿部潜