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囘県同国同郡花輪村高瀬喜代治印

岩手県陸中国南岩手郡

岩手県陸中国南岩手郡

結手曰中国衛岩手郡菊池幸七〓

盛岡大清水小路

青森県陸奥国中津軽郡

近藤重治印

弘前五十石町士族

弘前五十石町士族近藤重治口

代印菊池幸七

秋田県令赤川珍助殿

前書願出相違無之依テ奥印仕候也

鹿角郡大湯町戸長宮野勇治郎印

書面願之趣聞届譲受人へ証券下渡候、左官地ニ於テ坑

業必用ノ地所拝借井官林伐採等総テ地表ニ関係ノ義ハ

其向へ可申立候事

明治十七年六月十九日工部卿佐々木高行印

この借区譲渡願には、借区人七名の捺印がなく、一七年一月に七名の認めた高瀬喜代治を総理代理とする旨の

委任状が添付されている。その文面には、今般拙者共は高瀬喜代治を総理代人と定め「不老倉鉱山百般の事務進

退する事代理致させ候事」「坑業上の総務及び金穀物品鉱山の名義を以て貸借するの全権」、一四年二月と六月

の約定により弘前工藤祐文、銀栄へ「鉱山借区券井附属の建物諸器械に至る迄金七千五百円を以譲渡約定致置た

るに付右代償の内残額金弐千七百四拾七円八拾七銭二厘有之分請取って鉱場井建物諸器械引渡方の全権」「或は

右銀栄工藤祐文の両人へ引渡さざる様示談の上菊池幸七外壱名へ譲渡するとも総て該鉱山借区譲渡上及稼行上の

存廃総理の特権内を以て自由随意に専行するの全権」を委任することを明記し、七名全員の連名捺印がなされて

いる。

右の委任状の作成時期は、まだ工藤らとの間に解約の示談が成立するかなり以前のことであり、このような委

任状による高瀬の処理が、のちに高瀬が独断で菊池に売渡したという口実で争われる原因になったものと思われ

る。