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三、日露戦争下の教育
国定教科書の採用
二七年日露戦争が勃発し、日本の政治経済は大きな転機を迎えた。教育においてもその
前後から教科書の国定をはじめ、教育の国家統制が強化されている。三五年一二月、数
科書採択をめぐってかつてない大規模な贈収賄事件一
いわゆる教
科書疑獄
)が起こり、各府県で多くの関係者が検挙された。
教育勅語の趣旨徹底のため検定制度の強化が叫ばれ、せめて修身教科書だけでも国定にすべきであるとの建議が
繰り返されてきた折から、これによって教科書は一挙に国定制度に改められた。また日露開戦直前の政治情勢下
においては、国内を一つにまとめるためにも、勅語の思想に基づく教科書の編さんが急がれていたのである。
三六年四月、まず国家体制と関係の深い修身、国語、歴史、地理の四教科が国定化され、日露開戦の三七年か
らは、これに唱歌を加えた五教科の国定教科書が使用されることになった。また算術と図画も一年遅れて三八年
から国定化が実施された。同年四月郡内で初めて使用された国定教科書は次の通りである(
『元山小学
校沿革誌』』
)。
修身尋常小学修身書
〓々
各学年毎一冊
一年生用なし
児童用三冊
教師用書四冊
各四冊
〃高等小学修身書
児童用
教師用
〃尋常小学修身掛図一綴一年生用
国語尋常小学読本各八冊
〃高等小学読本各八冊
一年一冊
尋常小学書方手本七冊臣〓
〃高等小学書方手本八冊各学年二冊
算術尋常小学算術書教師用四冊児童用なし
算術高等小学算術書
児童用
教師用
各四冊
日本歴史小学日本歴史四冊高等科各学年一冊
四冊
地理小学地理高等科各学年一冊
図画尋常小学毛筆画手本三冊二年以上各一冊
尋常小学鉛筆画手本三冊〃
高等小学毛筆画手本四冊各学年一冊
高等小学鉛筆画手本四冊〃